日本茶の歴史、日本茶ができるまで
2020.12.18
日本茶の歴史
日本でのお茶の歴史は、奈良〜平安時代に中国から文化や制度などを学び日本に取り込もうとしていた遣唐使や留学僧によって中国から日本に伝えられたことから始まったと言われています。
しかし、現在飲まれているような緑色の前茶が誕生したのは江戸時代に入ってからだといわれています。
それまでは、赤黒く、味も粗末な煎じ茶が一般的に飲まれていましたが、1738年(元文3年)に宇治の農民であった永谷宗円により新たな製茶法(青製煎茶製法)が編み出され、現在飲まれているような鮮やかな緑色を出すことができるようになったのです。
日本茶(煎茶)ができるまで
この項目では、最もポピュラーな日本茶である「煎茶」ができるまでの工程についてご紹介します。
1)茶葉を摘む
茶摘みは手で摘む「手摘み」と「機械摘み」があり、「手摘み茶」はより貴重であるとされています。
2)蒸す
茶葉が発酵しないよう、蒸して茶葉の酸化酵素のはたらきを止めるために蒸す工程がひつようになります。
蒸す作業は茶葉が新鮮なうちに行う必要があるため、茶摘みの後、20時間以内に行われます。
3)揉みと乾燥
蒸した茶葉を揉むことで、茶葉の繊維をほぐしつつ、お茶内部の水分を揉み出し、乾燥させる作業になります。これを乾燥させたものが荒茶となります。
4)選別
荒茶は、そのままの状態では茎や粉など香味が異なる部分も含まれているため、選別作業で取り除かなくてはなりません。
また、大きさ自体も大小さまざまなので、形をきれいに整えていきます。
5)火入れ
荒茶をさらに乾燥させ、お茶特有の味や香りを引き出す作業が「火入れ」です。
火入れの仕方によって、同じお茶でも風味が大きく変わります。火入れは製茶問屋の腕の見せどころだといえます。
6)合組(ごうぐみ)
合組は、荒茶をブレンドすることで、均一な品質で安定した量の製品を提供するための重要な作業です。